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 Altesse Co.,Ltd. 小野恵子 氏

名前 :小野恵子
会社の形態:S-Corp
業種:国際コンサルティング業
設立州:ニューヨーク
起業時の準備金:1万5千ドル


経歴 :東京生まれ、ハワイ大学へ留学。85年、NYに渡り、翌年、貿易会社を設立。ワンダーブラの日本進出を手がけ大ヒットさせる。89年、アルテッセ株式会社を設立、5番街にブティックをオープンさせるとともに、毛皮などの高級品のコンサルタント業務に携わる。91年から国際コンサルタント業務を開始。米国最大手ホテルグループ、大手製薬会社の日本進出、スペイン政府の事業コンサルタントなど日米の架け橋として活躍。00年、紅花の中国での事業コンサルタントをきっかけに知り合ったロッキー青木氏と02年結婚。米国に住む日本人を代表するキャリアセレブとして人脈、経験を生かした事業や慈善活動に力を注ぐ。「ノンブランドジャパーニーズ」、聖加路病院の日野原先生との共著、料理本など多数出版。今後、さらに日本の食文化を米国人の家庭に広めるためオーガニックの日本食の販売、ケータリング、オリジナルの日本食・和食器販売など様々な展開を準備中。

会社情報
会社名 :Altesse Co., Ltd.
資本金:60万ドル
従業員:7名
URL: www.keiko-ono.com

ここまで男女問わず人を引き付け魅了させてしまう女性は、そうはいません。外見の魅力もさることながら、力強く発せられる言葉一つに無限のオーラを感じます。ロッキー青木の妻として、かたや国際コンサルタントの肩書きを持つ成功を遂げた事業家として「Keiko Ono」は、アメリカで働き成功した日本人女性の象徴となっているといっても過言ではありません。近年、自らの使命に呼応するかのように益々活動の場を広げ、数々の本の出版をはじめ、「風と共に去りぬ」の主人公にちなんだ「オハラの会」という日本の女性起業家を支援する会を主宰。さらに自然保護や動物愛護などの慈善活動にも熱心に取り組んでいます。「自分のために稼いで自分のために使うのは、本当のセレブリティーとは言わない」「お金は、人のために使うべき」と語る言葉には、事業を通じて出会った日野原先生など多くの方々を通じて学んだ人生哲学が滲み出ているようにも思います。「夫であるロッキー青木は、米国に日本のレストランを広めた人」「その妻である小野恵子は、米国の家庭に日本の食文化を広めた人になりたい」と今後の事業展開にひときわ目を輝かせて語る姿は、これから益々の活躍を予感させます。

起業した時、苦労したこと

起業以来、数々の試練がありましたが、それを苦労と思ったことはありません。私にとって一番苦痛なことは、何もやりたいことが見つからないことです。起業時は、せっかく好きなこと、やりたいことが見つかったのだからとにかく人が寝ている間に少しでも働こうと必死でした。起業には、当然リスクや困難はつきものですが、自らのガッツと親身になって助けてくれる人脈があれば、必ず乗り越えられると自らを信じて頑張ったのです。当時は、米国での人脈もありませんでしたから、初対面の相手に自分の長所を強調し印象付け、如何に覚えてもらうかに工夫を凝らし人脈を作って行きました。米国人と会った時、わざと会話の中に一言“さよなら“などの日本語を交えて日本人である自分をアピールして行ったことも工夫の一つです。そうして出来た米国の人脈と日本にいた時培った人脈をうまくつなげ、毛皮の委託販売やワンダーブラなどの事業を成功に導き、「小野恵子に任せれば何でも売れる」という評判を作りあげていったのです。

これから起業する人へのアドバイス

起業を成功させる3つの要素は、人脈、アイデア、お金です。最低このうち2つが揃えば成功できると思います。お金と人脈があれば、アイデアは買えますし、お金とアイデアがあれば人を雇えます。私は、お金はありませんでしたが、人脈とアイデアがありました。私がNYで最初に始めた商売は、お箸の販売でした。たまたま日本のお箸屋さんに知り合いにNYでの販売を持ちかけられていた所、その後偶然NYのレストランオーナーにお客さんへのお土産の品の相談を受け双方をつなげたのが起業の始まりでした。当時は、アメリカ人もまだ箸の使い方を知らなかったので箸袋の裏に使い方のイラストを印刷するというアイデアを加えて販売し次の事業の資金を作ったのです。もう一つ大事なことは、自分で何が得意で何が苦手かを自ら見つけることです。他人が自分のことを100%分かっていることはまれです。私は、過去の経験から自分が人より時代の流れに敏感だと悟り、それを更に磨き事業に生かしました。自分の得意分野を理解せず、人まねをするだけでは、いつまで経っても自分にしか出来ない独創性のある事業は生まれないと思います。
初出:「アメリカンドリーム2008年3月号」

取材・木田俊彦 / Johnman USA 社長。同志社大学卒。リクルート退社後、94年に渡米。カラオケのパイオニアとして、また、NYの若手起業家グループの中心的存在として活躍中。
 
 
 

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