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 Midtown Planning 福士俊輔 氏

名前 :福士俊輔
設立時の年齢 : 27歳
業種 :ファイナンシャルプランニング、
学費コンサルティング
起業時の準備金: 4万ドル
設立州 : ニューヨーク州

経歴 : 77年シアトル生まれ。8歳の時、日本に帰国。00年一橋大学社会学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社し、金融機関のコンサルティングを担当。04年に退社、翌月渡米。入社後の米国研修時に訪れて以来憧れていたNYへ。米系のファイナンシャルプランニング会社で働いた後、 05年にMidtown Planningを設立、現在に至る。

会社情報
会社名 :Midtown Planning
年商: 10万ドル(07年度予定)
従業員数 :1名
URL : www.midtownplanning.com

「子供の未来の選択肢が広がることに目を輝かせるお客様の顔を見る時が自分にとっての究極の感動瞬間なんです」。全米唯一の日本人学費コンサルタントとして活躍中の福士社長は、この仕事を始めて自分の仕事観も大きく変わったそうです。一流大学から外資系コンサルティング会社という絵に描いたようなエリートコースを歩んできた福士社長に、起業して最初に立ちはだかった壁は自分の見栄やプライドでした。かっこいい企業コンサルタントからそれに比べて地味な学費コンサルタント。しかしその仕事にこそ福士社長が目指す「人生のゴールにあわせたファイナンシャルプランニング」が存在したのだと思います。

起業した時、苦労したこと

在米日本人に学費コンサルタント存在を知ってもらい、学資援助によって多くの子供達に希望大学に行く機会を与えることが自分の使命だと気付くまでは迷いと失敗の連続でした。最初は、高い事務所を借り、ホテルでセミナーをしたりと見栄えを重視。また、日本で稼いでいた頃の金銭感覚で起業後も10万円のマーケティング教材、1300ドルのセミナーに通うなど無茶な自己投資を続けていました。その間取れた仕事はわずか一件。投資しても採算が取れません。半年あまりで資金は枯渇し、翌月の家賃も払えない事態に直面し、初めて企業コンサルタントをしていた自分が現実の経営には無知だったと気付かされました。それから事務所や家も引越し、経費を削減、カードなどの借金で何とか事業は持ちこたえました。こうしてまで事業を続けようと思えたのは、子供に夢を与えられたお客様からの感謝の言葉が支えになったからです。今では、日本にいた頃より、一人の人生に影響を与えるこの仕事に誇りとやりがいを持って働いています。

これから起業する人へのアドバイス

自分の身の丈を知り、常にコストを最小限に抑える工夫をし、コストパフォーマンスを重視して地道に事業を行うことです。サラリーマンは、いくらお金を使っても翌月にはちゃんと給料が出ますが、独立後はそうは行きません。自分も始めはそうでしたが見栄は禁物です。実は事業を進める上での一番のバリアは自分の中に存在するのです。プライドが邪魔をしたり、自分の知識や能力や経験がないと決め付けてしまえば事業の可能性を狭めてしまいます。誠意を持って仕事に打ち込むことで、必ず道は開けます。そうすればやがて社会に自分が役立っているのだと感じる「絶対的な感動の瞬間」が訪れます。それが使命感を持って事業を続ける原動力となるのだと思います。
初出:「アメリカンドリーム2007年10月号」

取材・木田俊彦 / Johnman USA 社長。同志社大学卒。リクルート退社後、94年に渡米。カラオケのパイオニアとして、また、NYの若手起業家グループの中心的存在として活躍中。
 
 
 

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